PERSON 人を知る

矢崎祐久さん
INTERVIEW

自分の元気が連鎖して地域が活性化していくために

株式会社亀屋矢崎商店 代表取締役社長

矢崎祐久 Yuhisa Yazaki

株式会社亀屋矢崎商店の紹介

1961年開業。世界の銘酒、食品を提供し続けている。吉祥寺と相模原の実店舗だけでなく、東京都・埼玉県・神奈川県(一部地域を除く)の業務店へ自社便配送を行う。

interview インタビュー

Q1:他者からどのようなイメージを持たれていると思いますか?

『ずいぶん細かいことを言う人』だなっていうイメージを持たれていると思いますね。
従業員から見れば、結構細かいことを言うんだなと思われてるんじゃないかなと思います。

Q2:その理由はなぜですか?

事務所にいる従業員とはよく打ち合わせをしているのですが、つい細かい指示を出しがちなのでそう思われてるんじゃないかなと思います。
小さい会社なので従業員全員の顔を把握しているんですが、オフィスがワンフロアなので一人一人がどういった動きをしているか見えるんですよね。オフィス下の店舗のほうにも定期的に顔を出して様子を見に行くようにしています。
こうして見ているとみなさん和気あいあいと仲良く働いてるのが伝わってくるのでそれはすごく嬉しいです。

Q3:従業員の皆さんとは業務以外での交流はありますか?

コロナ前はよくばらばらと飲みに行ったりはしていましたね。ただ、たまにはみなさん私の悪口なんかをつまみに美味しいお酒を飲みたいでしょうから、歓迎会とかの大人数の飲み会にはあまり行かないようにはしてます(笑) 本当はもっと行きたいんですけどね。

Q4:『細かいことを言う人』というのは自分のなりたいイメージと近いですか?

自分としてはちょっと違うかなと感じています。理想としては、もっと「この人すごいな」「この人にはついていこう」って思われるような社長になりたいですよね。結構長く働いてくれている人が多いので少しでも頼りに思っていてくれたらいいなって思います。

矢崎祐久さん

Love

Q1:矢崎さんにとっての愛とはなんですか?

そうですね…家族も愛していますし、従業員も愛してます。
あとは地域の方も愛していますよ。家族だったり従業員だったりも勿論ですが、武蔵野の地域で営業をさせていただいているので地域の事業者の方は大切ですし、もっと沢山頼られたいですよね。

Q2:わざわざ人には言わない、自分の「こだわり」はありますか?

直接口にはしないですが、従業員の皆さんにはこの会社で気持ちよく働いてもらえるようにということは常々考えています。
例えば、お酒の仕入れ担当は種類ごとに分かれているんですが、自分の好きな酒類が担当できるように割り振りしています。やっぱりアルコールの会社なのでお酒が好きな人が集まっているから、みなさん自分の好きなものに関しては私よりもプロだし専門家なんですよ。そういった部分は口出しせず好きな人間に任せるのが一番いいですし、自信をもってこだわって働いてもらえると思うので。皆さんのおかげで珍しい輸入品も多く取り扱っており、品揃えにはどこよりも自信を持っています。

Q3:現在「愛」が一番向いている関心事はなんですか?

やはりこういったご時世なのでとにかく従業員の雇用を守ってあげることがいま私のできる愛かなと思っています。
コロナ渦の影響で、仕事が半減してしまっている部署もあれば逆にコロナ渦のほうが忙しくなっている部署もあり、仕事量に差が出てきてしまいました。今こそみんなで一丸となって乗り越えていかなければならないので、お互い助け合おうということで、仕事が減ってしまった従業員には通常業務以外の仕事を手伝ってもらっています。

Q4:忙しくなった部署というのはどういった業務ですか?

例えば、お店ですね。緊急事態宣言が出ていた5月は特に忙しかったですね。吉祥寺も大型商業施設がどこも閉まっていたので、我々みたいな商店に買いに来られるが多くなって、商品が棚からどんどん減っていきました。普段はなかなか選ばれないような珍しいウイスキーも次々と売れていったので、いつものお店の様子とはだいぶ違いましたね。元々の店舗担当者だけだと手が回らないので、物流担当の従業員に品出しを手伝ってもらってどうにか対応できました。
逆に物流のほうは、飲食店さんの営業状況によって大きく変わってきてしまうのでなかなか今までのようにはいかないんですよね。営業再開された今でも時短営業だったり座席数減らしたりされているので。店舗業務以外にも物流担当のみなさんには本当に今までやってなかったことを色々手伝ってもらっていますね。オンラインショップの業務を外部に委託せず自社倉庫で梱包発送までおこなっているんですが、自宅で飲む人が増えたからか注文数が増えて忙しくなったので、梱包なども助けてもらっています。

Q5:オンラインショップは元々やられていたんですか?

はい。配送や通信販売自体はもっとかなり古くからやっていたんですが、オンラインショップ自体はホームページを開設した1998年に始めたので、この業界の中ではかなり早かったと思います。これまで創業以来、店舗だけでなく業務の配送だったり通信販売だったり、色々な方法で販路を広げてきました。最近はオンラインショップの担当者が父の日ギフトだったり、季節やイベントごとのギフトセットにも力を入れているので、ご好評をいただいていますね。

矢崎祐久さん

Action

Q1:『地域の事業者の方にもっと頼られたい』ということでしたが、その想いはこの地域が好きだからですか?

そうですね、自分のいる吉祥寺や三鷹などこの地域が大好きです。
現在、商工会議所のごちそうフェスタの実行委員や法人会の役員、酒販組合の役員をやっていて地域の会議に顔を出すようにしているんですが、もっと地域の事業者の方が元気になっていったら嬉しいなと感じています。
サラリーマンなどの勤めている方は、土日しか休みがないからどうしても地域のことができないんですよね。だからお祭りや消防団、交通安全協会などを任されている我々みたいな中小企業や個人事業主が地域の担い手だと思うんです。そういう人たちの元気がないと、街や住んでいる人たちのためになにかやろうという人がいなくなってしまうのでそれは避けたいです。

Q2:コロナ渦の最近は地域の活動もなかなか大変なのでは?

そうですね。いまは会議も何もできない状況でイベントも中止や規模縮小だったり、なかなか動けない状態ですよね。地域の皆さんにも元気でいらっしゃるか確認したいし早くお会いしたいですね。いまは耐える時期なので早くコロナウイルスが収まってほしいです。

Q3:コロナが収まったらどういった活動を広げていきたいですか?

地域の仲間を増やしたいですね。あとはもっと若い人たちに入ってきてもらえたら嬉しいです。私自身いま続けていることが10年も20年もできないかもしれないので、若い人たちが地域を元気にするアイディアを出して活躍していってくれたら嬉しいですね。なかなか忙しくて難しいのかもしれないけど、私も支えるので若い人たちがもっと気軽に参加できるような仕組みにできたらいいですよね。

Q4:活動を続けることでメッセージを伝えたい相手はいますか?また、その相手にどのようにハッピーになってもらいたいですか?

皆さんですね。家族も従業員も従業員の家族もこの地域の人たちもすべて含めてみんなで幸せでありたいですし、皆さんの幸せを願っています。
そのためにもまずは自分が誰よりも元気でありたいです。この地域の事業者がハッピーになることが街の活性化になり、住んでいる人たちの喜びにも繋がると思っています。自分が元気でいる姿を見て従業員も元気になったら、地域の事業者の方にも元気が連鎖して、みんなが元気なら地域も活性化していくと思っています。