PERSON 人を知る

見木久夫さん
INTERVIEW

仕事を通して、未知の領域をお客さんと一緒に歩く

株式会社スイベルアンドノット 代表取締役

見木久夫 Hisao Kenmoku

株式会社スイベルアンドノットの紹介

想いを繋げる“広告百貨店”をコンセプトに、武蔵野市に特化したプロモーションを行う広告企画会社。また、創業支援施設『スタートアップカフェ武蔵境』や、武蔵野市で初となる高架下3坪のビール醸造所『26Kブルワリー』をオープンさせるなど、幅広い活動で武蔵野地域を盛り上げている。

interview インタビュー

Q1:見木さんは他人からどのようなイメージをもたれていると思いますか?

お客さんからすると、どこにお願いしたらいいかよくわからないような仕事を受けてくれる人っていう認識なのかなって思ってますね。会社を作って来年で10年、なんでも取り扱える『広告百貨店』っていう名称を標榜していたんですけど、実際何屋かは今でもよくわからないです。

Q2:相談はフランクな感じで来るんですか?これ分かんないんだけどお願いみたいな。

例えば、担当者が辞めてからウェブサイトが放置になってて、どうしましょうみたいな。そりゃどうしましょうですよね。他にも、人を呼んでイベントやって、ツールを作って、プロモーションをしたい。各予算の配分がわからない、限られた予算でなんとかしてくれないかっていうお話とかが多いです。

Q3:なんでも屋さんみたいなイメージがあるんでしょうか?そのイメージと自分にギャップはありますか?

創業当時は、人から頼りにされることが自分の承認欲求とも近くて、クリエイターとして仕事をする上でのモチベーションになっていました。ただ、去年から経営業に専念して、現場の仕事をしないようにしたんです。自分が現場にいると他の人が育たないし、何より自分がやりたくなっちゃう。自分がやったほうが、結果とか成果とかクオリティ高いものが作れるっていう気持ちがあったんです。でも、それでは会社とは言えない。これからは自分は経営者として、企業レベルで人の幸せとか人にニーズに応える立場になろうと、目標が変わりました。

Q4:クリエイターではなく、経営者としての見木さんのイメージがまだ定着していない?

自分の目標や提供価値を変えるって結構勇気がいるじゃないですか。なんか逃げてるのかなと思ってしまったり。根底に、人に好かれたいとか、みんなで楽しくやりたい気持ちが強かったから、経営者みたいな『何か決めなくちゃいけない』仕事っていうのを、ていよくみんなで決めようとして責任逃れをしてたのかなって今は思うんです。今の自分は、経営者としてファーストステップを踏み出したところですね。

見木久夫さん

Love

Q1:見木さんにとっての愛とはなんでしょうか?

僕にとっての愛は、『興味を持つ』ことですかね。
すごく抽象的なんですけど、人を好きになることが好きなんですよ。好きになるために恋できるっていうか。恋してる時って楽しいじゃないですか。デートプランとか、プレゼントを考えたり、そういうことが好きなんですよね。
ずっとクライアントビジネスをやっているのも、自分は『お客さんを好きになることができる能力』を持っているなと思っているからなのかもしれません。この人の良いところとか魅力的なところを、考えたり見つけたり、それを増幅したりするのが好きなんですね。

Q2:『興味を持つ』『人を好きになる』ことは意識的に行っているんですか?

人に興味を持たないと、コミュニケーションって先に進まないですよね。ニワトリが先か卵が先かじゃないですけど、相手に興味を持ってもらうのが先か、相手に興味を持つのが先かみたいな。相手に好きになってもらうのを待つのってすごく無粋だなと思っていて、お客さんとか相手に対して積極的にコミュニケーションを取るために自分から『好きになる』んです。例えば、高圧的で少し苦手な相手でも、好きだなって部分は一個くらいあるんですよね。それに気付いた時ってすごく楽しいんです。

Q3:自分からという意識、すごくいいですね。ギブアンドテイクはギブが先だって話もありますし。

ギブアンドテイクってすごくいい言葉ですよね。その通りで、ギブのほうが先なんですよ。
逆に受け身になると、自分の期待した方法でアプローチされないと嫌みたいなのあるじゃないですか。あれ?みたいな。だから自分から攻めたほうがいいですよね。自分が攻めればいつからでも軌道修正できるから。

Q4:『興味を持つ』という愛が、今の仕事につながっているんですね。

知らないものとか新しいものに触れると、ドキドキさせられますよね。そういう刺激がない環境だと、自分は生きられない人間なんです。
それがわかったのは、会社を立ち上げる前のサラリーマン時代です。8:30~17:30がメインタイムで、仕事がなくても座っていないといけない。それでお給料がもらえる。お昼は同じ人と同じ定食屋に行って同じものを頼む毎日。そのときの自分は生きている意味みたいなのを失ってしまって、漠然と不安になったんです。自分はこのまま年をとって、何をしたいかわからないまま死んでいくのかと。自分に責任があってでも、自分の意思決定ができる『自由』な環境じゃないとダメになってしまうと思いました。

見木久夫さん

Action

Q1:自由になるためにどんな行動をしましたか?

とにかく発信しまくるってことですかね。こういうことやってるよ、やりたいんだよって人に言う。言った手前やんなきゃみたいな。僕、結構飽きっぽいんで、発信することで自分で自分の心にコミットさせています。そうしないと取り掛かる前に諦めちゃう。
例えば飲み会とかでも、何か作ろうとか、やりたいなと思っていたら言葉にして伝えます。自分で言ったことが自分のなかで良くも悪くも残っていて、あの時作るって言っちゃったなとか、やんなきゃなって。その制約の中で自分の心をコントロールするために、あえてプレッシャーにしています。

Q2:責任を与えることで自由になる。自由って不自由でもありますよね。

自由って扱うのがとても大変ですよね。自分でルールを決めなきゃいけない。正しいものがない世界じゃないですか。自分で定義を決めるから、他人の意見が参考にはなっても、自分で何を信じるかを自分だけで決めないといけない。そしてそれを人に伝えられないといけない。

Q3:今後どんな活動をしていきたいですか?

僕は今の仕事が好きで、なんで好きかっていうと、お金をもらって勉強させてもらえるから。社会人学校みたいなのに通っていた時期があるんですけど、『お金を払って学ぶもの』と『お金をもらって学ぶもの』って質量としてはそう変わらないケースがあるのではないかと思います。
仕事を通して、お客さんが知らなかった未知の領域を一緒に歩きたいと思っています。仕事だけじゃなく、誰かと話したりするときも、その人が知らなかったこと、その人が考えていなかったこと、何かしらを与えたいなって気持ちがあるんですよ。自分も同じく、その人からいろんな刺激をもらったり、キーワードをもらったときは逐一携帯にメモしたりしています。刺激をくれそうな人となるべく多く接する、その機会をこれからも作っていきたいですね。

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