PERSON 人を知る

廣中 克至さん
INTERVIEW

未来へ繋がる場を。 熱い闘志から創り出された癒しの空間

格闘梟Mixed Martial Arts Owl 代表

廣中 克至 Katsuyuki Hironaka

格闘梟Mixed Martial Arts Owlの紹介

"愛らしいフクロウに癒され、ミット打ちでストレスから体を解放する。そんなストレスフリーな空間を提供しているフクロウカフェ&バー「格闘梟 Mixed Martial Arts Owl」
代表は格闘家という顔も持ち、”若者を守り成長の場を”という熱い想いから始まったお店はコロナに負けず今も成長を遂げている。"

interview インタビュー

Q1:周りからどのようなイメージを持たれていると思いますか?

割と静か、穏やか、真面目とよく言われます。お店ではフクロウのことを自分から積極的に紹介していますが、実はプライベートでは真逆な面も持っています。仕事以外では面倒くさがり屋なところもあって、ギャップに驚かれてしまうかもしれません。仕事では自然と気合が入るので不思議です。

Q2:自分が望むイメージと近いですか?

近いかもしれません。フクロウカフェは夢のある場所でありたいので、本当の自分をわかってもらう必要はないと思っています。熱い思いや優しいといったポジティブなイメージを感じてもらえるように努力したいと思っています。

Q3:飲食業と格闘技という二足のわらじで全く違うお仕事をされていますが、目指したいイメージはありますか?

突き詰めると格闘技も客商売に繋がっています。格闘技で言えば、例えば試合のチケットが売れるか売れないかは選手の強さだけでなく、それ以外の要素が重要になってくるんです。
これはお店も同じで、おいしくても店員が何か嫌なお店と、おいしくて店員さんがすごい良いお店どちらに行くかと言ったら、全員一致で後者ですよね。おいしくて、あの人と話したいと思うような店員さんがいるお店に行きたくなるはずです。うまく話せなかったとか、逆に過剰な接客だったかなとか日々反省するのですが、自分自身が行きたくなるお店を目指したいなと思っています。

廣中 克至さん

Love

Q1:廣中さんにとっての愛とはなんですか?

いろんな愛があります。家族だったり異性に対するものだったり、自分の仕事や趣味、ここにいるフクロウたちへの愛もあります。その全てに言えるのは、『自分自身が情熱を持てるもの』が愛を向ける対象だということですかね。
あとは、見返りを求めないことも自分の愛の定義です。「何々してあげたのに」という感情があるうちは、何かリターンを求めているので、それは愛じゃないなと思うんですよ。誰しもしんどい日があると思うんですが、そんな日でもここに来てフクロウの世話をしているうちに、すごく癒されるんです。フクロウたちと過ごしていると、精神的にもすごく助けられているので、フクロウのパワーのすごさにはいつも驚かされますし、感謝しています。

Q2:フクロウの魅力を改めて教えていただけますか?

フクロウだけでなく、動物に言えることかもしれませんが、人と違って駆け引きがなく素直なので、そこが一番の魅力かもしれません。生きることにまっすぐで、お腹を空かせてすごい勢いでやってきたかと思えば、満たされればいなくなってしまう。そんな真っ直ぐさがわかりやすくていいですね。言葉が通じないので何を考えてるのかわからず難しいところもありますが、接してるうちに今どんな心境なのか、怖いのか嬉しいのか空腹なのか体調悪いのか…見てるうちに段々と理解できる面白さもあります。
僕自身にとっては、今までしてきた仕事の中で一番心の満足度が高いです。難しいことも、大変なことももちろんあるんですが、こんなに穏やかにできる仕事はないと思っています。

Q3:現在一番情熱を持っている関心事はなんですか?

どうやって集客していくか、どうやったらお店を繁盛させられるか、常にお店のことを考えていますが、一番はやはりフクロウのことを考えてます。実際、朝の掃除、餌の仕込み、餌やりながら訓練など、フクロウの世話だけで1日5時間から6時間はかかっていますしね。ひとつも手も抜かずに世話しています。

廣中 克至さん

Action

Q1:このカフェを始められたきっかけは何ですか?

これまで格闘技をやっていて、若い選手や才能のある選手が意外とあっさり辞めてしまう、そんな現実も目の当たりにしてきました。その辞める原因の多くがお金だったりするんです。どんなに格闘技一筋で頑張っても、引退したら30歳くらいで職歴なしで社会に出ることになります。経営者の立場で見ると、なかなか雇用は難しいんですよ。心から頑張ってきたことを辞めて新しい道に進む時に、「経験がないから」と断られるのはフェアじゃないと思うんです。僕自身、昔就職しようとした経験があるからこそ、わかる気持ちもあります。
そこで、僕が働ける場所を作って正社員として雇用すれば、彼らのキャリアに役立つのではないかなと考えました。ジャンル関係なく事業買収という形で何か新しい商売しようと思い、ジムや道場、工場なども候補にはあったんですが、たまたま見つけたフクロウカフェが自分の心に引っかかったのが始めたきっかけですね。

Q2:廣中さんの活動は若者のためですか?

突き詰めると僕のためです。成長していく過程を見たいっていう気持ちもありますが、誰かの役に立ちたいという想いは僕のためですね。
以前、働いてくれてた子がやりたいことで悩んでいたことがあり、「辞めるのも続けるのも人生にとって大きな分岐点だから、自分が思う通りにやってみてやりたい方に進むといいよ」と話したんです。口うるさいことは言いませんが、本人が納得できる道を進んでほしいなと思っています。これからも成長していく若者を応援して側で見守っていきたいです。

Q3:今後、どのようなことをしていきたいと思っていますか?

お店はお客さんにとっては日常のストレスを解消できるような、癒せるような場所にしていきたいです。また、地域の人たちにもっと気軽に遊びにきてもらいたいなと思っていて。動物カフェというと、時間制で動物と触れ合うところっていうイメージもあると思いますが、うちはふらっと立ち寄るカフェとしての利用も大歓迎です。コーヒーを一杯飲んで帰るもよし、お酒を一杯飲んで帰っても大丈夫です。最近はありがたいことにそういった人たちも少しずつ増えてきたので、発信やメニューにももっと工夫していきたいと思っています。
そして、このお店で若者が成長できる場所にしていきたいです。実は貿易の仕事もやり始めました。基盤をしっかり作り今後も雇用の場を広げていきたいです。

Q4:活動を続けることでメッセージを伝えたい相手はいますか?また、その相手にどのようにハッピーになってもらいたいですか?

まず、自分自身を育ててくれた親に報いたいです。僕自身、思いついたらすぐ行動してしまうタイプで、若い頃に迷惑をかけてしまいました。そのことを今では反省していて、受けた恩を返していきたいなと思ってます。お客さんに喜んでいただくこと、フクロウたちが幸せになるように元気に育てていくのは大前提に考えています。ですが、お店を盛り上げたり、収益をあげたいなと思っているのは、やっぱり親に喜んでもらいたいっていう気持ちがあるからだと思います。

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