PERSON 人を知る

飯塚幸之介さん
INTERVIEW

舞台を通して「生きる素晴らしさ」を伝えていく

飯塚舞台事務所 代表

飯塚幸之介 Kounosuke Iizuka

飯塚舞台事務所の紹介

イベントの企画から総合プロデュースを担う、吉祥寺にある舞台事務所。コンサートやミュージカルといった大きな舞台から式典や表彰式など、様々な規模のプロデュースを手掛けている。

interview 代表者インタビュー

Q1:他者からどのようなイメージを持たれていると思いますか?

相手によって違うと思いますが、一番よく言われるのが体が大きくて怖いということでしょうか。一般的に体が大きいだけで怖いですよね。話をしていくうちに「見た目とは違い、実は怖くないんだ」と思っていただくことが多いようです。舞台監督というと、一昔前は「おまえ、何やってんだ!」と声を荒げている人が多かったのですが、僕自身はそういう仕事のやり方はあまり好きにはなれなくて。それよりも僕が伝えたいメッセージや意図を一つ一つ理解してもらって仕事を進めたいので、北風と太陽でいうと太陽の役割でありたいなと思っています。

Q2:他者に与えたいイメージとはどのようなイメージでしょうか?

正直に言うと、人にどう思われてもいいと思っています。だから、どう思われたいという強い希望も特にないですね。言い換えれば、どう思われるかはあまり重要だと思っていなくて、相手を不快にさせなければいいぐらいにしか考えていないというか。それは舞台監督である僕としても、一人の人間としても同じことが言えますね。

飯塚幸之介さん

Love

Q1:「愛を伝える」と聞いて、自分にとっての愛とはなんですか?また、ご自身が活動をしていく上での原動力は何ですか?

人の役に立ちたいという気持ちです。現在舞台監督の仕事の他に、専門学校で舞台関係の仕事を目指す学生に授業を行っています。自分のこれまでの経験や知識、僕が持っている全てを伝えることで何か役に立てるのではないかと思い引き受けました。授業一つとっても準備にも時間がかかるし、相手は舞台の知識が全くない人たちだから、どこから教えないといけないのかも事前に把握する必要があります。自分の会社の社員であれば現場で一緒に活動しながら少しずつ教えていくことができますが、講師として教壇に立つときは、学生が将来的に仕事をしていく上で必要な基礎を授業の中だけで身に付けてもらわないといけません。そのために僕に何ができるのか、どうやって役に立てるのかを考えて授業を行っています。卒業したら業界に盛り上げる人になってもらいたいですし、その時に恥ずかしくないようにしてあげたいですね。

Q2:わざわざ人には言わない自分の「こだわり」はありますか?

こだわりがないのがこだわりかもしれません。仕事のやり方も人それぞれ、何でもいいと思っています。僕はゼロから物を作れないタイプなんです。演出家だとゼロからネタを作る必要がありますが、僕は作られたネタを膨らます方が得意。だからこそ、特定の何かにこだわってはいけないと思っています。ポイントを見て、あのポイントを膨らました方が良くなるなとは思うことはあっても、どちらかに寄ってしまうと自分の味付けになってしまいますよね。元々の目指したい味付けを具現化するのが僕の役割なんです。例えば、演出家に「あそこをもっと赤くしたい」と言われて、大道具さんに「ここを赤くして」って伝えて赤くしてもらっても、演出家が「いや、そういう赤じゃないんだよね」って言ったら「そうですよね。もう少し濃い赤にしましょうか?」って。頑固の真逆というか、柔軟というか。いずれにしてもこだわり持たないことがこだわりだと思います。

Q3:飯塚さんは幅広いジャンルで舞台監督を歴任されていらっしゃいますよね。

そうですね。「これしかやらない」と決める必要はないと思っています。舞台監督の中には「ここまでは舞台監督の仕事だけど、それは舞台監督の仕事じゃない」とはっきり線引きをして仕事をする人もいます。ただ、僕にとって舞台監督というのは、「全部をまとめることでいい舞台をつくる係」です。その点さえぶれなければ舞台のジャンルは大きな問題ではないですし、大変なことも楽しんでやれますね。他のスタッフも同様で、照明スタッフは「照明を通していい舞台をつくる係」です。皆がそれぞれの「いい舞台をつくる係」の役割を果たすことで最高の舞台ができると思います。

Q4:現在「愛」が一番向いている関心事はなんですか?

若い世代への教育です。大学生の息子が役者の勉強をしているので、折に触れて色々とアドバイスしています。自宅にある倉庫に舞台で使用する備品を置いているのですが、息子の舞台に貸し出したり。陰ながらですが、彼の役者人生を応援することが今できる「愛」なのかなと思います。もちろん専門学校で若い世代に教えることもそうですね。

飯塚幸之介さん

Action

Q1:最近の活動のなかで印象的だった舞台やライブはありますか?

「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA」です。昨年に引き続き、今年も舞台監督として携わりました。「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA」は、音楽とテクノロジーがコラボした最先端の音楽フェスです。昨年のトリはAKB48で、1曲毎に違う演出でライブを行いました。衣装にセンサーを付けて、本人の動きと後ろの画面がシンクロする演出や、お客さんがリアルタイムでメッセージを送ることができる参加型の演出など、常に色々な角度で物事を考える必要があり準備も当日の進行もとても大変でした。ただ、成功すると本当に感動します。

Q2:専門学校ではどのような授業をされていますか?

授業では舞台の仕事をする上での考え方を教えるようにしています。「近い未来はわかる」という話を授業でしたんですが、例えばここに飲み物が置いてあるとして、何か夢中になって喋っていると手がこれにぶつかって、こぼすかもしれないなとか、数秒先に何が起こり得るかわかりますよね。そしたらこの飲み物をこぼさないようにもう少し内側に置こうとなります。こういうことを積み重ねていくと、近い未来に発生しそうなトラブルや回避方法、解決策などが少しずつわかってきます。また、1秒先の積み重ねが1時間先だとすると、1時間後の未来もわかるようになりますよね。仕事の現場でも、今準備しているものを見たときに「実は次の作業も少し遅れるかもしれない」と気づくことがあります。近い未来がわかればそこから計算してもう1個先の未来がわかる、こういう考え方は舞台での仕事に役に立つんです。今はインターネットで何でも調べられますし、業界用語とか必要な言葉は現場をこなせば自然と覚えます。大切なのは言葉ではなく考え方ですね。

Q3:飯塚さんが活動を通してメッセージを伝えたい相手は誰ですか?また、メッセージを伝えたい相手にどのようにハッピーになってもらいたいですか?

この活動を「仕事」と捉えると、伝えたい相手はクライアントになります。でも、舞台監督の目線で見ると、やはり足を運んで見てくれるお客さんにも伝えたいです。どんな舞台にもクライアントと観客が存在していて、何に重きを置いて舞台を作っていくのかは監督によって異なります。単純にお客さんのためという人もいるし、クライアントのためという人もいる。僕自身はその両方に届けたいものがあって舞台を作っています。あとは、現在教えている専門学校の学生の皆さんもメッセージを伝えたい相手に含まれますね。自分の舞台を通して「生きるって素晴らしい」と思ってほしいです。もちろん人生には様々なことが起きるのでいいことばかりではないのですが、「生きていてよかったな」とか「もう少し頑張ってみようかな」とか、何か先が見えるようなことを舞台でできたらいいですね。

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